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サービス終了と新しい出会い [気ままなヘルパー日誌]


先日、映画『剱岳』 観てきました。

美しく厳しい山々の映像と、「謙虚」「仲間」という言葉が心に残りました。

このタイミングでの主演の浅野さんの離婚・熱愛報道は残念でした。^^;

  

久しぶりにお仕事の話です。

6~7月にかけて、利用者さんも仕事の内容もいろいろ変わったので。

   

   

【サービス終了】

認知症のおばあちゃま(84歳)へのサービスが終了した。
とは言っても、認知症が完治したわけではない。
ADL(日常生活動作)が上がって介助の必要がなくなったわけでもない。

認知症が進み、ご家族が対応できないとのことで
施設に入所されたのだ。

3年のお付き合いだった。
東京は青山生まれ青山育ちのお洒落で上品なおばあちゃまだった。

3年前サービス開始時は、認知症だと言われなければわからないくらいだった。
毎日綺麗にお化粧をして、薄いピンク色の口紅がよくお似合いのおばあちゃまだった。
日に何度もお洒落を楽しんでらした。

同居のご家族(娘家族)も当初は認知症だとは信じてなくて、あまり理解もされていなかった。
ここ1年くらいはいろんな症状や言動で、ご家族も対応に苦労されるようになっていた。

何度か鍋などを焦げつかせたことでガス台をロック式のものに取り換えたり
ご家族の部屋に鍵をかけたりの対策は取られたが、
鍵をかけたことでご家族の部屋に入ることができなくなると、おばあちゃまの疎外感は強くなり
「どうしてこんな意地悪をするの!?中にいるのはわかってるのよ!
 開けてくれないのなら警察を呼びますよ!!」
などと騒いでしまわれることも度々あった。
が、ご家族が生活パターンを変えることは最後までなかった。

何人ものヘルパーが関わったが、サービス拒否が強くて入室すらできなかったヘルパーも
いたそうだ。
ここ数カ月は幻覚・幻聴のため、私たちとは別の世界でお過ごしになることも多かった。
でも不思議とそういう時のおばあちゃまはとっても楽しそうだった。
ドレッサー前に腰かけて、鏡の中の?(映っている?)お友達と
実に楽しげにおしゃべりをされるのだ。
それはまるで少女のように。

同居家族がいらっしゃるので、介護保険での適応が難しくなり
何度も見直しがされたお宅でもある。
介護保険と私費併用でのサービスであった。

6月初旬、家族会議で7月からおばあちゃまを有料老人ホームに入所させることを決め
6月いっぱいでサービスが終了となった次第。

施設入所が決まってからの訪問時、私は大きな変化に気がついた。
大学生の孫娘のおばあちゃまに対する態度が明らかに違うのだ。
とても邪険に扱っていた孫娘のそれは、とても優しい対応に変わっていた。

年頃の孫娘にとっては嫌なこともたくさんあったとは容易に想像できる。
部屋がきちんと片付いていないと気が済まないおばあちゃまは
家族の部屋も勝手にお片付けをなさってたようだし。^^;
  
でも、おばあちゃまを通して学んだこともたくさんあったと思う。

いろんなこと考えて、できる時には優しく接してほしいと思った。

いずれは私たちも行く道なのかもしれないのだから。。。

  

  

【新しい出会い】

ひとつのお仕事が終了すると、すぐに新しいお仕事の依頼が来る。
そう、登録ヘルパーは事業所のコマだからね。

ここ1年くらいは随分と仕事を減らしていた。
父の入院・手術のこともあったし、息子の結婚のこともあったので
新しいお仕事はなるべく受けないようにしていた。

父も今のところはオブジェ(一日動かずに座りっぱなし)になることもなく安定してるようだし
結婚式も終わって一段落もしたので新しいお仕事を引き受けることにした。

依頼されたのは外出介助のお仕事2件。
高齢者世帯の70代女性と、独居の90代女性。
杖orシルバーカー使用でのお買い物に同行する。
お二人ともとてもそのお歳には見えない、前向きな方だ。
性格的にも穏やかな方なので、そういうところへの変な緊張感は全く必要がない。
転倒などしないようにとの仕事に集中できるから有り難い。

また新しい出会いを通して利用者さんの人生の一コマや生きざまに触れさせてもらって
いろんなことを学ばせてもらおう。。。

  

  

【4年振り・・・】

臨時で依頼されたお仕事。
スタッフに聞けば4年前に一度、やはり臨時で訪問したことがあると言う。
すぐには思い出せなかった。
資料を引っ張り出し場所を確認するうちに徐々に記憶が戻ってきた。

あ、お部屋の中で歩行練習をした、恥ずかしがり屋の奥様だ。^^ と思い出した。

その頃とは状況も変わり、サービス内容も違ってきているというので
担当スタッフ同行で行ってきた。

4年振りにお会いした利用者さんは80を超え、寝たきりの状態であった。
耳も遠くなってるとのことで、慣れてないと会話も難しい状況だった。
食事もミキサー食になっていた。

スタッフがサービス内容の細かい説明をしてくれ、一緒に作業を進めた。
が、このスタッフ、ちょいと???なところのある人で・・・^^;

食事の声がけをした時、利用者さんがされた仕草にスタッフは
「食事いらないって?だめですよ~食べましょうね~」って言ったんだけど
私には単に「私は耳が遠くて何を言ってるのか聞こえないんだけど・・・」
って言ってるようにしか思えなかったんだけどなぁ~--;

食事前に入れ歯を入れる際、上の入れ歯から入れて、次に下の入れ歯を入れるも
何度も何度もトライして失敗の繰り返し。
逆に下から先に入れたらすんなり入ったし。--;
(これって人によっていろいろなのか?)

食事介助の時にも、一口食べた後すぐに手で払うような利用者さんの仕草にスタッフは
「まだ食べたくないんですか?お腹減ってないんですか?」って。
私にはただ「熱い!」って言ってるようにしか見えなかったんだけどなぁ・・・--;

食後の口腔ケアの際にも、もう少しブラシでかき出してほしそうに私には見えたけど
そのスタッフはサッサと終わらせてコップで口にうがい用の水を入れようとするし・・・
その体勢でコップからでは無理でしょう~~吸い飲みじゃないと~~--;;

横から「こうなんじゃないかなぁ~?」とか言いながら一緒にやったんだけど・・・。
ちゃんとサービスができて、それをヘルパーに指導するのがスタッフなのに・・・
って、ちょっと心配になってしまった。

でもその後のおむつ交換や体位変換などはテキパキとこなして無事終了~。

文句も言わない利用者さんに感謝をしつつ
このスタッフや定期で入っているヘルパーさんたちにエールを送りたくなってしまった。

頑張れーー!!

 

帰り道、「何かの時にはまたお願いしますね!」とスタッフ。
「一人じゃ自信ないから、その時はまた一緒に行ってもらえます?」と言うと
「勿論!何度でも一緒に行きますよ!」と心強い返事を返してくれた。

決してヘルパーに丸投げすることはしない全スタッフの姿勢は気に入っている。。。

  


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コメント 4

hana2009

こんにちは。
映画、見に行かれたのですね。
主演の浅野さんの離婚・熱愛報道は、全く知りませんでした。
彼は確か、歌手方と結婚していたのでしたね・・・・
当たり前の事ですけれど、小説に描かれていたのも同じです。

人の存在なんて、自然の営みから見れば本当に小さなもの。でもそれはかけがえのないものでもあると・・・pekoさんのお仕事柄、思われることも多いのではと、こちらを読んで思いました。
家も二年前までは私の歩く時の同行をヘルパーさんにお願いしていました。
介護保険の利用者は、圧倒的に高齢者が多いのですね。
私なんか、本当に例外中の例外なのか・・・我家はヘルパーさんにとても人気がありました(笑)
ただ年齢は関係なく性格が合うか合わないかもありますから、やはりこの関係も難しいものです。
by hana2009 (2009-08-01 15:06) 

タケノコ

劔岳見に行かれたのですか。浅野さんはCharaさんと今年初めのアカデミー賞のときは一緒に出席だったのに・・・

認知症への対処は、在宅、施設、受容も選択も難しいものがありますね。
施設でと言っても、その費用は、CMなど見ていても、普通の家庭ではムリではと思えますし。

うちは、逆にヘルパーさん側の健康面や業者の都合で、入れ替わられる方ですが、やはり、長く来て頂いた方が辞められたりするのは残念ですね。
by タケノコ (2009-08-01 16:27) 

Peko

※hanaさん、こんばんは。^^
『剱岳 点の記』 観てきましたよぉ~♪
映像美、堪能して参りました。
自然に対しても人に対しても謙虚でありたいと思いました。
ただ、クライマックスであるはずの登頂場面はなんだかかなり端折られた感ありで、
その後に登頂を果たした山岳会のシーンは簡単過ぎたような気がしましたが。^^;
でも、とにかく、あんな所よく撮れたなぁ~~と思うと同時に
事故なく無事に撮影が終わってよかったな・・・って思いました。
浅野さんの件が一番のアクシデントかな?^^;
そうですそうです。声に(お顔にも?)特徴のあるCharaさんです。

利用者さんにはやはり高齢の方が多いのですけど(世田谷区は特に、らしいです)
ヘルパーの仕事としては高齢者ばかりでなく、「さんさん(産前産後)サポート」
なんていうサービスで、若いママさんや赤ちゃんの所へ行くこともあるんですよ~^^
身体的に介助が必要な方ばかりでなく、精神疾患をお持ちの方への支援なども
あり、同世代の利用者さんもいらっしゃいます。
あと、ひとり親家庭への子育て支援のお仕事もあります。
でもやっぱり高齢者の方が圧倒的に多いですね。

>我家はヘルパーさんにとても人気がありました(笑)
わかる気がします。^^v

利用者さんとヘルパーって、絶対に相性ってありますよね。
断言できますです。はい。^^
by Peko (2009-08-03 20:23) 

Peko

※タケノコさん、はいはい、行ってきましたよぉ~♪^^

>今年初めのアカデミー賞のときは一緒に出席だったのに・・・
そうでしたよね~わかんないものですね。^^;

認知症の症状にもいろいろあって、中には認知症であっても
可愛らしい方もいらっしゃるのですけど、どういう症状になるかは
本人にはその選択権がないので悩ましいですよね。
協力し合えるご家族や環境があればいいですけど・・・
金銭的に余裕があればいいですけど・・・
そうじゃなければ本当に厳しい現状です。
そんな厳しい状況の中でも健気に慎ましやかに暮しておられる方を見ると
頭の下がる思いになります。

ヘルパーが定着しないことが一番困ると、私も利用者さんからよく言われます。
気をつけたいですね。
by Peko (2009-08-03 21:18) 

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